おれっちが19のときって何してたんだっけ。
毎日仲間とか友達とかと馬鹿騒ぎして、笑って、怒って、喧嘩して、人を好きになって。
そんな当たり前なことを、当たり前なようにしてた。
 『後から振りかえれば』なんていかにもおっさんじみてるけど、だけどわかる。
あれは、確かにああいう幸せってやつだったんだ。

そう、少なくともおれは19の時。
こんな物騒なところで顔色一つ変えずに生きるなんて、そんなことはしてなかった。
いつ殺されるような目にあうか。
いつ死ねと同義の命令をされるか。

ここは強者の居場所だ。
弱者になんざてんで容赦がねえところ。

そこで生きちまってるんだ、あの子は。

そりゃあ、あの子だけが特別なんて言うつもりはねえさ。
ここには色んな奴がいる。

だけど、さ。

こんなところで、いろいろひでぇ目にもあって。
人形みてえだなんて言われて。

そんなあの子の笑顔、見たことあるか？

抱きあげて、ふわふわ揺らしてやる、それだけで。
それこそ子供みてえに、零れるみてえに、笑うんだ。

護んなきゃなんねーもん、一つだって守れた試しなんてねえんだけど。
それでも願っちまうんだ。


君の笑顔を、おれに護らせてください。





（どうしよう書いてて段々腹立ってきた）

描かせていただきありがとうございました！！！！！！！！！！！