鉱さんが書いて下さったコハク大怪我ネタ便乗ＳＳに更に便乗。
鉱さんＳＳ有難うございました！あと王国のアイコンも有難うございますえへへによによ！

それでは早速ＳＳ。
コハクは大怪我して三日後に麻酔勝手に使って暴れて傷開いてディアさんに怒られたようです。

とりあえず、コハクが此処まで馬鹿とは思わなかった。




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「無様ですね、陰兎の団長がただの医療班の攻撃を受けるなど」

――まったくだ


「貴方に傷を与えた事が罪ならば、どんな罰も受けましょう。もしかしたら私はここに居られなくなるかもしれませんね。ですが私は自分の行動が誤っていたとしても後悔はしていません」

――後悔するくれぇならてめぇはやらねぇだろうよ


「どれだけの人物が貴方を心配し、貴方を守り傷つき、貴方の無事を願ったのでしょうか。貴方は、貴方のした行動は、それら全てを裏切りました」

――アイツらが無事を願ったなァ「陰兎騎士団団長」。だったらオレが戦場に立たねぇわけにいかねぇだろ。


「私はそんな貴方を団長と認めません」

――だったら殺せよ




てめぇに殺されるってなァ考えてなかったな



無意識に口の端がつり上がる



だが、その魔法はオレの横へ逸れた



「…次はありません」

――何手当てしてんだ


「私に殺されたくなければ、怪我を治しなさい。次は本気です」

――何で今殺さねぇ


「貴方の背負う名は何だというのか」

――オレに背負う資格がねぇから殺すんじゃねェのかよ



てめぇがオレを生かしておく理由はなんだ




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続きからコハクの頭ん中の話。


 

 

本当に此処まで馬鹿とは思ってなかったんですが。
馬鹿って言うかこう…何も分かってないっていうか。
ディアさんが何故怒ったのか。
何を求められたのか。
分かってない。
ディアさんだけに限らず、陰兎騎士団の、彼を団長と呼んで慕ってくれる人たち全てとすれ違ってる。


と私一人納得しててもどうにもならないので。
根本的なコハクの「陰兎騎士団団長」についてから今回の事について語ってみるよ！


前団長の「祜白」さんは、彼が彼であるというだけで団長でいる価値がある。
現団長の「辜白」には力しかなくて、団長であるには力を誇示し続けなければいけない。

コハクにとって、陰兎にいるのは「陰兎の名前を利用する人」「力に服従する人」「力に付いてくる人」。
あと特別枠でファロさんとフィーさんがいる、それだけ。

だから、自分が怪我した時に「陰兎騎士団団長」が助けられたってことは、力が必要とされてるってこと。
だから、「力」の保持者である団長が戦場に出ないなんてあってはいけないこと。

麻酔使ってでも傷開いてでも、戦わないと団長で居られない。
団長で居られない自分には何の価値もない。
周りが団長を助けたのなら尚更、戦わなきゃいけない。
　

多分、ディアさんが「彼はこの程度の器であったのかと」って思って下さったくらいの器も、ない。



…あぁもうコイツほんとばか…