某さんに「ホロさんかっこいい」と言われ動揺を隠せずに描いた。
ホロはかっこよくない、気持ち悪くて最低な男です。
彼が騎士団を裏切ったその瞬間の話。

そこまで酷くはないけれど遺体表現注意。

「まんまるい月が昇る夜、あの場所へおいで」















ホロの騎士団所属時の偽名は「ウェンテ（Wente）」。
アイヌ語で「壊す」「悪人」という意味。
ちなみにホロケウ（Horokeu）は狼という意味です。

騎士団で小隊長として楽しく働くうちに、奴は段々とテキーラさんに惹かれていく。
惹かれれば惹かれるほどに、殺し合ってみたい、命のやりとりをしたい、という想いが募る。

そして。
はじめは、なんでもない日にちょっとだけ傷を作って帰ってきた。
その日、謎の襲撃により騎士が一人死んでいて。
恐らくテキーラさんは、『ウェンテ』を心配してくれる。
その次は返り血。
ほんの少しで、血なのかどうか判別がつくか危ういくらいの。
（『ウェンテ』の事をよく見ている）テキーラさんだけが気付くような。
あれ？って思ったら、テキーラさんの方を見てにっこり笑う。
それで絆されて、疑いたくなくて考えるのをやめたテキーラさんに、
『まんまるい月が昇る夜、あの場所へおいで』というメモを渡した。
そうしてそこで、同じように呼びだした親友を、目の前で殺す。
信じたかった、裏切られた、親友が死んだ。
気付けた筈で、そうしたら防ぐだけの時間もあった。
色んなことを考える余裕をあげる。
憎しみで染まっていくのを目の前で見届ける。
「俺はね、テキーラ。お前を愛してるんだよ」（お前のせいだよ）


ホロはテキーラさんに恨まれたい。憎まれたい。だってそうでなければ愛（ころ）し合えない。
本気でそうすることでしか、彼は相手をリアルに感じられない。
だからホロは、笑ったまま殴って蹴って愛を囁いて馬鹿にして憎まれてそして喜ぶ。
可愛い愛しい欲しいぐちゃぐちゃに傷つけたい壊したい壊れないで殺したい殺されてみたい憎しみさえ愛しいすべてを奪いたいねえだからほら殺しあおうぜ？
矛盾だらけのぐっちゃぐちゃな頭ん中は、本当に酷く気持ちが悪い。